尖閣デモについて、中国のサイトでの報道を見る

 日本ではまったく報道されない渋谷での「尖閣デモ」ですが、中国のメディアではどう報道されているかと思い「Yahoo中国」を覗いてみました。

 Yahooでは、ここのところ、尖閣衝突事件の特集ページが作られており、注目の高さが分かります。

 
 渋谷でのデモのニュースはトップに掲載されています。内容は淡々と事実を語っている内容です。
 読者が感想をクリックで投票できるようになっているのですが、読者の反応は、圧倒的に「憤怒」に集中しています。
 この記事を読んで気づくのは、このデモは、あくまで日本の「右翼」組織の活動である、と強調されているところです。日本人と日本政府が一枚岩なわけではなく、こうした活動をしているには、日本の中の右翼である、としているのです。
 こうしたデモの一方で仙石官房長官が、日中関係を修復しなければならない、と発言しているということも並べて報道しており、バランスを取ろうとしていることがわかります。





 面白いのは、中国人の漁民が、急病になり、日本の自衛隊機で救助された件も、ニュースとして並べて報道されていることです。
こちらのニュースは、読者から「支持」や「感動」が多くクリックされています。


 
  コメントもざっと読んでみたのですが、「小日本」といった反日コメントが主流で、読んでいると気分は悪くなるものの、結構、中国人同士で非難の応酬があったり、落ち着いて考えるべき、といった慎重な意見があったり、中国の人たちの意見は意外に多様です(もしかすると過激な意見は削除されたいるのかも知れませんが)。

 印象としては、明らかに、日本のサイトにあふれるコメントの方が、反中で一枚岩になっているように思えます。

 日本では一般的に、中国の人たちは反日で固まったひとつの不気味なカタマリであるように思われています。しかし、実際には、むしろ反中でひとつにかたまった不気味なカタマリが日本なのではないでしょうか?日本の中にいるとその不気味さに気付かないのです。

この件は、日本や日本人を考える上で、非常に重要なポイントだと思っていますので、時間があるときに整理して書いてみたいと思います。