中国論

中国映画「B for busy (愛情神話)」を観た

先日飛行機の中で何気なく観た中国映画「B for busy (愛情神話)」。 中国の映画って昔の硬いイメージがあり敬遠していたのですが、今はこんなに自然体で「普通」な映画が作られているんだ、ということに驚き。上海の中心部(昔のフランス租界エリアですね)に…

「中国人エリートは日本人をこう見る」 中島恵著 を読む

年初に会社の組織変更があり、それ以来あまりに仕事が多忙になり、このブログもずいぶんとほったらかしになっていたのですが、今日は久々に少し書いてみます。 「中国人エリートは日本人をこう見る」 Facebookで紹介されているのを見て読んだ本です。 文章は…

「これが日本人だ」 王志強著 小林さゆり訳 を読む

サブタイトルには、「中国人によって、中国人のために書かれた日本および日本人の解説書」とあります。 「芸者とおじさん」のちょっとふざけた表紙を見て、中国人からみた日本人の枝葉のエピソードを、いろいろ面白おかしくとりあげて書いているエンターテイ…

「街場の中国論」内田樹著 を読む

今日は昨日に続いて中国ネタです。新刊書コーナーでハイライトされていたので、買ってきた本です。著者の内田樹氏はずいぶん有名な方のようですが、今まで私の限られた視界には入っていませんでした。著者の略歴を読んで、やっと以前に読んだ「日本辺境論」…

「中国人は本当にそんなに日本人が嫌いなのか」 加藤嘉一著 を読む

「加藤嘉一」という名前には、日経ビジネスオンラインで連載を書いている人、という認識くらいしか持っていなかったのですが、先週末、この本が、「中国で最も有名な日本人がついに日本で書籍デビュー」という刺激的な宣伝コピーとともに、売りだされている…

南方都市報  劉暁波氏のノーベル平和賞を祝福?

広東省のタブロイド版新聞である「南方都市報」が、劉暁波氏のノーベル賞受賞を、1面の写真で暗示して報道したというニュースが話題になっています。 1面に掲載されている写真は、広州で開かれるパラリンピックのリハーサル写真で、5羽の鶴と、人の座ってい…

「日中韓 歴史大論争」 櫻井よしこ、田久保忠衛、ほか。

櫻井よしこ氏、田久保忠衛氏という右寄り?の方々が、中国・韓国の知識人・言論人と真っ向から論争をする、という面白そうな企画にひかれ、読んでみました。 残念ながら、中国の知識人との論争においては、櫻井氏・田久保氏は、相手の言うことに耳を傾けず、…

「私はなぜ『中国』を捨てたのか」 石平著

やっと1週間の仕事が終わりました。今週も問題続出で、疲弊しまくった1週間でしたが、土日はいちおう休み。これからはやっと自分の時間です。 石平氏は、たかじんの番組などで、TVに出ているのを見かけたことはありましたが、中国生まれなのになぜか日本の…

今日は、反中・反日デモの日

今日は、日本・中国とも、反中・反日デモがたけなわだったようです。 東京では、「頑張れ日本! 全国行動委員会」の主催で、「10.16 中国大使館包囲!尖閣侵略糾弾!国民大行動」というイベントが行われたそうです。 日本のメディアでは、相変わらずほとんど…

劉暁波氏ノーベル賞関連の記事

先日書いた記事 http://d.hatena.ne.jp/santosh/20101009/1286641434 に関して、他の方が書いた記事でも非常に同感するものがありました。 中国という社会の中ですごした経験のある人ならば、みな同じような感覚をもっていると思います。 “劉暁波氏ノーベル…

刘 晓波(劉暁波)氏にノーベル平和賞。中国での報道は?

刘 晓波氏のノーベル平和賞受賞が、中国でどう報じられているのか、中国のサイトをいくつかあたってみました。 ●Yahoo中国 「刘 晓波」でヒットする内容は数件ありますが、すべて別人のものです。 まったく別件ですが、「フッ素加工の鍋が、がんを引き起こす…

刘 晓波(劉暁波)氏 ノーベル賞受賞で考える 〜 中国の民主化はいつ行われるべきなのか?

劉暁波氏のノーベル賞受賞に関する報道で、多くの日本人は、「中国政府は民主活動を認めず、基本的人権もない、中国政府はけしからん」と感じていることでしょう。 それは事実ではあります。しかし、一気に欧米のように民主化して、それでも中国を統治できる…

尖閣デモについて、中国のサイトでの報道を見る

日本ではまったく報道されない渋谷での「尖閣デモ」ですが、中国のメディアではどう報道されているかと思い「Yahoo中国」を覗いてみました。 Yahooでは、ここのところ、尖閣衝突事件の特集ページが作られており、注目の高さが分かります。 渋谷でのデモのニ…

渋谷での尖閣デモは、なぜ日本のメディアでは報道されないのか?

10月2日、3日と、渋谷では、尖閣問題に反対する大規模なデモが行われているそうですが、今のところ、日本のマスメディアではまったく報道されていません。 報道されているのは、CNNなどの外国メディアと、ブログなどです。WEBでも、大手サイトのニ…

「昭和史」 〜 中国は、戦前の日本と同じ道を進んでいる

ここのところ、半藤一利著の「昭和史」という長い本を少しづつ読んでいます。 日本がどうやって戦争へと進んでいったのか、断片的な歴史上の出来事だけではなく、その背景に流れるダイナミズムはいったい何だったのかを、感覚的に掴みたいと思っています。そ…

「外交官が見た『中国人の対日観』」 道上尚史著

昨日、新刊で出ているのを本屋で発見して、今日の夜に一気に読んでしまいました。 著者は、外交官としてかつて韓国に赴任し、当時の韓国での経験を「日本外交官、韓国奮闘記」という本にまとめられています。私は10年近く前に、この本を読んで、外交官もここ…

「たかじんのそこまで言って委員会」 日本と中国 国籍についての感覚の違い

前回の続きです。 日曜にテレビでやっていた「たかじんの反中で委員会」では、大陸出身で日本国籍の張景子さんと、台湾出身で最近日本に帰化した金美齢さんという、正反対の背景を持つ二人が、同じ場に揃って、まるで噛みあわない会話をするという、たいへん…

「午前4時、東京で会いますか?パリ・東京往復書簡」 シャンサ×リシャール・コラス著

もともと2007年に出版されていた本のようですが、先日、近所の本屋さんで、文庫本になって平積みされているのを見つけ、買ってきました。 日本に長く住んでいるフランス人であるコラス氏と、フランスに長く住んでいる中国人であるシャンサ氏、という異色の取…

日経ビジネス 09.11.30号特集 『中国、独り勝ちの代償』    エズラ・ボーゲル「一党支配こその利点がある」

日経ビジネスの中国特集記事で、『ジャパン・アズ・ナンバーワン』の著者であり、かつて躍進する日本の姿を世界に紹介したエズラ・ボーゲル氏が、中国について語っています。 昨今の日本における中国報道は、大衆受けを狙ってか、どんどん「反中」に偏ってい…

「現場からの中国論」大西広著

とりあえず最近読んだ本について思うところを書いてみたいと思います。 最近の中国関連の本は、安易な中国バッシングに偏りすぎているように思えます。中国を叩く内容は、わかりやすく面白いので、商売的には売れるのでしょうが、あまりにこればかりになって…