南方都市報  劉暁波氏のノーベル平和賞を祝福?

 広東省タブロイド版新聞である「南方都市報」が、劉暁波氏のノーベル賞受賞を、1面の写真で暗示して報道したというニュースが話題になっています。

 1面に掲載されている写真は、広州で開かれるパラリンピックのリハーサル写真で、5羽の鶴と、人の座っていないイス、鶴使いの人、が写ったものです。

 人が座っていないイスは、ノーベル平和賞の授賞式で劉暁波氏の席が空席になっていたことを示し、「鶴」は、「賀」(両方とも発音はHE)、つまり祝賀をあらわしている、とのことです。
 さらに、鶴は=「和」、鶴使いが手のひらを上に向けているのは、「平らな」「掌」=「平」「奨」、あわせて「和平奨」=(平和賞)だというかなり強引なこじつけももっともらしく語られています。

 この写真を「和平奨」へまでこじつけるのは、さすがに無理があると思いますが、授賞式の日に併せて、空席と鶴の写真をのせた、というのは、いかにも意味があると思われ得る行動です。
 実際のところはわかりませんが。

 ちなみに、昔、広州で新聞といえば「羊城日報」(羊城とは、広州の別名)でしたが、10数年前から「南方都市報」がメジャーになってきています。反政府的な言動でも有名なようです。昔、中国でマーケティングをやっていたころ、「羊城日報」は広告の掲載費用が高かったので、ずいぶんと「南方都市報」で広告を打ったものです。