小林元著 「イタリア式ブランドビジネスの育て方」を読む

 夏休み中にふと思い立って、10年以上前に読んだきり一度も本棚から取り出すことのなかったこの本「イタリア式ブランドビジネスの育て方」を読み返したのですが、あらためてこんな内容だったのか、と驚き。

 世界で鼻息が荒いアメリカ型の「グローバリゼーションモデル」のビジネスに対して、イタリアのラグジュアリーブランドに見られるような「北イタリア型」のビジネスモデルを、ご自身が東レの繊維ビジネス(Alcantara)で経験された具体的な事例を通じて紹介し、これを踏まえた日本企業のあるべき取り組みを提言されています。

 今でこそこうした内容が一般的に語られるようになってきましたが、この本が書かれた2007年は、まだリーマンショック前でアメリカ型グローバル資本主義が無敵と思われていた時代ですので、当時としてはこの内容はかなり先見的だったのではないかと思います。
少なくとも、当時の僕は、グローバル型ビジネスモデルを追いかけることで頭がいっぱいで、この本の内容にはまったく響いていませんでした。今回久々に読み返して、初めて内容が頭に入ってきた次第。マス顧客をターゲットに効率性と規模の経済を追いかけるビジネスの限界を強く感じる今日この頃、こうした内容は参考になります。