ビジネス

「ロシアトヨタ戦記」西谷公明著 を読む

この本、以前から気になっていたのですが、先日家にたまった本をブックオフに売りに行った際、中古本が売られているのを発見して買ってきました。ずっと積読になっていましたが、この三連休でやっと読んだ次第。 ビジネスの経験談の本は、たいてい自慢話か無…

ピエール=イヴ・ドンゼ著 「ラグジュアリー産業」を読む

最近読んだ本。「ラグジュアリー産業」。 日本では自動車や家電業界についての分析は多いものの、「ラグジュアリー」という業界がハイライトされることは少ないと思います。この本を読んで、フランスにおけるコングロマリット企業の急成長や、地域別のビジネ…

小林元著 「イタリア式ブランドビジネスの育て方」を読む

夏休み中にふと思い立って、10年以上前に読んだきり一度も本棚から取り出すことのなかったこの本「イタリア式ブランドビジネスの育て方」を読み返したのですが、あらためてこんな内容だったのか、と驚き。 世界で鼻息が荒いアメリカ型の「グローバリゼーショ…

山口周著「世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?」を読む

2年半前に読んだ本です。 ブラジルにいる間は、時間があればできるだけブラジルの情報を摂取したいと思い、あまり日本の本は読まずポルトガル語の記事と格闘していたのですが、日本に帰ってきてからは心置きなく日本の本を読み漁っています。 さて、この本…

延岡健太郎著 「アート思考のものづくり」を読む

「アート思考のものづくり」。 著者の延岡先生には、20年ほど前に会社の研修で数か月間指導をしてもらったことがあります。 当時のトピックは「擦り合わせ型」と「モジュール型」とか、「イノベーションのジレンマ」とかで、今まで経営なんてものをまるで考…

リード・ヘイスティングス、エリン・メイヤー著 「No Rules」を読む

ちょうど1年前に読んだ本です。 Netflix創業社のリードヘイスティングと、エリンメイヤーの共著で、グローバルに急成長を遂げ躍進し続ける(僕もお世話になっている)Netflixが、試行錯誤しながら構築してきた独自の仕組みやカルチャーを紹介しています。エリ…

藤井保文著「アフターデジタル2 UXと自由」を読む

2年前の年末年始休みに熟読した本です。最近はUXとかDXとか、7年前に日本にいたときには全く耳にしなかった言葉が氾濫していてすっかり浦島太郎状態なので、いったいその思想や考え方は何なのかを理解したいと思っていたのですが、この本は大きな視点でそれ…

ブルネロ・クチネリ著 「人間主義的経営」を読む

このブログ、一時期集中的に書いていた時期があったのですが、その後いろいろ忙しくなり、もう10年近くも放置していました。最近iPad用のキーボードを買ったこともあり、また軽く書いて見ようと思います。まずは過去にFacebook等でたらたら書いていたことの…

「個を動かす 新浪剛史 ローソン作り直しの10年」 池田信太朗著 を読む

正月休みで時間ができたので、夏休み以来、久々にこのブログをアップデートします。 2010年〜11年ごろには、本を読むたびに、記録がてら感想文などを書きこんでいたのですが、昨年は職場の組織変更等で仕事の負担が増え、すっかりブログを書く時間がとれなく…

「グローバル・エリートの時代 個人が国家を超え、日本の未来をつくる 」 倉本由香利著 を読む

待ちに待った夏休み、実に久々にブログ更新します。 前回書いたのは、GWでしたので、このペースだと次回はお正月休みでしょうか? ここのところあまりに忙しくて、家では本を読む気力すら無くしていたほどでした。ましてやプライベートで文章を書く気力・…

工業製品の「見えない美しさ」?

WEB上に以下の記事がありました。「大盛況」の東京モーターショーを憂う 未来を描き、世界の技術をリードする日は再び来るのか(5/6) | JBpress(日本ビジネスプレス) 記事自体は、勝手に憂いているだけの表層的な内容なのであえて特筆することはないのですが…

「さよなら!僕のソニー」 立石泰則著 を読む

先週末に読んだ本です。近所の本屋で見つけて、週末の間に一気に読んでしまいました。 ソニーについては、今まで何度か、本を読んでは駄文を書いてきました。 「ソニー VS サムスン」 張世進著 http://d.hatena.ne.jp/santosh/20100405/1270483693 「されど…

「価値づくり経営の論理」 延岡健太郎著 を読む

ひさびさにビジネス関連の本です。 この本の著者の延岡先生には、今からちょうど10年前、会社の社内研修の講師として、数か月間にわたり指導をして頂いたことがあります。 当時の私は、まだイチ営業・マーケティング担当者として、自分の商品を自分の市場で…

「自販機の時代 "7兆円の売り子"を育てた男たちの話」 鈴木隆著 を読む

この本は、数年前に買って、途中まで読んだところで、ずっとそのままになっていました。昨日の夜、本棚にあったのをふと手にとって、もう一度最初から読み始めてみると、結構面白くて、一気に読み終えてしまいました。 「自動販売機」という、身の回りにあふ…

「ソニー出身のコンサルタントが小さな陶器会社の売上を一年で二倍、利益を三倍にした話」 大塚文雄著 を読む

1年以上前に、大塚文雄、R・モース、日下公人 3氏の共著である「『見えない資産』の大国・日本」という本を紹介したことがあります。 http://d.hatena.ne.jp/santosh/20100328/1269802910 私なりに理解したところの、この本の主旨は以下のとおりでした。 「…

イ・ジェヨン(이재용/李在鎔)氏 社長就任でサムスン電子はどうなるのか?

サムスン電子のイ・ゴニ会長の長男であるイ・ジェヨン氏(42歳)が、とうとう社長に就任したそうです。ただし、社長と言ってもCOOであり、CEOは今回副会長となったチェ・ジソン(崔志成)氏が務めるそうですので、実質的には、チェ・ジソン氏が中心と…

日経ビジネスオンライン ローカライズされた商品企画とは?

日経ビジネスオンラインに以下の記事が掲載されています。 http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20101115/217100/ 日本人にとって、ふだん実に当たり前にとらえられていて、疑問すら感じたことのないことが、他の国ではまったく非常識であったり…

「グローバル・イノベーション 日本を変える3つの革命」 藤井清孝著

ずいぶん前に買って以来、読む機会がなくそのままになっていたのですが、この週末でやっと読むことができました。文章が読みやすく、平易に書かれているので、一気に読める本です。 本の内容は、「まさにその通り」という内容の連続で、一言一言にこめられた…

「最強企業のつくり方」 金顕哲著

新刊本です。著者は、日本と韓国の両方で活躍する経営学者だそうです。最近、サムスンなど韓国企業の好業績が俄然注目を浴び、その秘密を知りたい、という欲求が高まっていますので、タイムリーに出版された本と言えましょう。 著者は、経営学の考え方や研究…

「日本人が知らない『儲かる国』ニッポン」 ティム・クラーク&カール・ケイ著

あるブログで紹介されていたのを見て、アマゾンで中古本を購入しました。読むのがとぎれとぎれになってしまい、読み終わるまでに2〜3カ月かかりました。 外国人起業家の目で見た日本のサービス業という珍しいテーマで、かなりマイナーな本だと思います。 …

黒木亮著 「エネルギー」を読む

夏休み中に、沖縄のリゾートで、黒木亮著「エネルギー」という本を読みました。ずいぶん前にアマゾンで中古本を買ったのですが、上・下2巻の本で結構分量があるので、なかなかいざ読もうと言う気力が出ず、ずっと本棚に置きっぱなしになっていました。今回…

「プレゼンテーションzenデザイン」 Garr Reynolds著

先週の日曜に京都に行った際、ジュンク堂書店に平積みされていたのを見て、2400円もする本でしたが、きれいなビジュアル例もたくさん載っているし、何か参考になるかなと思い買ってきました。 「プレゼンテーションzen」という、以前よく本屋で見かけた、平…

「技術力で勝る日本が、なぜ事業で負けるのか」 妹尾堅一郎著

今日は真打ち登場です。 タイトルを見れば、どんなテーマについて書かれているのかがすぐわかる本です。1年前に出版されていますので、本屋では何度も見かけていたのですが、「知財」という絞られた切り口から書かかれている本なのかと思い、あまり興味が無…

日経ビジネス特集記事 「サムスン 最強の秘密」

日経ビジネスの7月5日号に、サムスンの特集記事がありました。 この記事では、「逆張りの設備投資」や、新興国向けのマーケティング、あるいは「リバースエンジニアリング」など、よく紹介されることの多いテーマではなく、「人材活用」や「企業風土」といっ…

日経記事 『日産「Be-1」手がけた坂井氏 新興国向け製品デザインを支援』

今日の日経に、以下の記事がありました。 有名デザイナーの坂井直樹氏が代表を務める企画会社ウォーターデザインが、新興国向け製品のデザイン支援サービスに乗り出した。現地の市場調査を通じて各国に適した製品デザインをアドバイスする。新興国市場の開拓…

ANA 格安航空会社設立のニュース

とうとうANAも格安航空会社に乗り出すそうです。 全日本空輸が、国内に低コストで運営する格安航空会社(LCC)を新設し、関西国際空港を拠点に国際線と国内線の運航に乗り出す方向で検討に入ったことが19日、明らかになった。 国際線は大手航空会社の半…

「富士通・東芝 携帯事業統合」のニュース。携帯電話での海外展開はいまさら可能なのか?

先日の日経に、富士通と東芝が携帯事業を統合して事業強化、海外進出を図るという記事がありました。富士通・東芝側では、記事の内容を否定しているようです。 両社の携帯事業の統合が実現すれば、国内出荷シェアでシャープに次ぐ2位の携帯メーカーになる見…

日経ビジネスオンライン 「韓国企業に学ぶな!」 金美徳著

日経ビジネスオンラインに、面白い記事がありました。「コリアン・グローバル・カンパニー 〜韓国企業に学ぶな!」 http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20100527/214640/ タイトルを見ると、日本中、右も左も「韓国企業に学べ!」の大合唱になっ…

経済産業省「産業構造ビジョン」に、あらためていたく感心する

昨日の続きです。 今日、あらためて、経産省のウェブサイトからPDFのレポートをダウンロードして、読み始めてみました。内容は実に率直で、現状を冷徹にとらえています。ボリュームが多いので、まだ後半部分までは読めていませんが、前半を見る限り、課題…

経済産業省「産業構造ビジョン」発表

経済産業省が、「産業構造ビジョン」を発表しました。 以下に共同通信の記事を引用します。 経済産業省は18日の産業構造審議会の部会に、日本の産業の将来像を示す「産業構造ビジョン」の骨子案を提示した。企業の国際競争力を高めるため、現在は約40%…