3/13のブログで、サムスン スマートフォンの日本でのマーケティングについて書きました。
http://d.hatena.ne.jp/santosh/20100313/1268503177
その後、ドコモにとっては、スマートフォンの「本命」である、ソニー・エリクソン製 「Xperia」が発売されました。目下、発売キャンペーンが継続しており、TVCFも連日大量に投下されています。
3月時点でのサムスンのTVCFも、かなりの量だったはずですが、やはり本命商品のキャンペーンは桁が違います。サムスンのスマートフォンは、すでに完全に吹き飛ばされてしまった感があります。
TVCFは、シンプルに格好いい。流行の音楽、ダンス。アプリケーションが広がるイメージ。おそらくそれだけ。それ以上でも、以下でもない。TVCFを見ても、おそらく心には何も残らない。何かのメッセージを伝えているわけでもない。
ですが、これでいいのです。
オシャレで、恰好よく、いろんなことができてしまう最先端なガジェット。15秒や30秒なら、このイメージさえ伝えられれば満点なのでしょう。理屈ではない。感性と勢い。
こういったあっけらかんとしたCFをみていると、やはり、サムスンは小難しくしすぎたなと思ってしまいます。顧客ターゲットをどうセグメントしたのかはわかりませんが、アプローチがインテリジェントすぎる。日本の大衆のテイストに合わせるには、もっとシンプルな格好良さの方が良いように思えます。
また、CF以外にも、発売へ向け、さまざまに企画され、作りこまれたキャンペーン。
ウェブサイトを見れば、そのすごさがわかります。 http://www.sonyericsson.co.jp/product/docomo/so-01b/index.html
うーん、ここまでやるかーという感じ。さすが、コンシューマー向けマーケティングの本道を行く、ソニーさんです。
また、日本市場の特殊性もあらためて感じます。日本以外で、ここまでマーケティングをきちんときめ細かくやるマーケットは、世界では他にないでしょう。これはマーケティングにおける非関税障壁です。
日本のサムスンはこれには勝てない。現場のマーケティング力をカバーするために、広告代理店に丸投げしたとしても、ここまではできない。商品に思いをかけるメーカーと、コミュニケーションのプロである代理店との共同作業による相乗効果、これがなければ勝負できないと思います。