ビジネス

「スマートグリッド」とは何だろう?

「スマートグリッド」という言葉は、昨年からたびたび耳にするようになりました。「スマートグリッド」の普及によって、あたかも社会が大きく変わり、ビジネスのチャンスもどんどん生まれるかのように言われているのですが、一方でいったい何のことなのやら…

「超ガラパゴス戦略」 芦辺洋司著 

昨日に引き続き、「ガラパゴス」つながりの本です。 数ヶ月前に買った本ですが、途中まで読んだまま放ったらかしになっていました。さらに、間違ってアマゾンで同じ本をもう1冊買ってしまいました。今日、やっと通しで読むことができました。 昨日書いた「…

「ガラパゴス化する日本」 吉川尚宏著 〜 勝つためにはゲームのルールを変える欧州企業

最近、「ガラパゴス化」という言葉はすっかり定着した感がありますが、つくづく今の日本の産業の状況を的確に表現した秀逸なネーミングだと思います。 家電業界においても、他人ごとではありません。 日本という市場、またそこに主軸を置いている日本企業、…

スマートフォン 「Xperia」には勝てない

3/13のブログで、サムスン スマートフォンの日本でのマーケティングについて書きました。 http://d.hatena.ne.jp/santosh/20100313/1268503177 その後、ドコモにとっては、スマートフォンの「本命」である、ソニー・エリクソン製 「Xperia」が発売されました…

「ソニー VS サムスン」 張世進著

韓国人の経営学者がソニーとサムスンの経営を分析した本です。昨年に読んだ本なのですが、最近ソニー、サムスンとも話題にはこと欠かないので、あらためてひっぱり出して、内容をおさらいしてみました。 内容としては、ソニー・サムスン両社の戦略、組織プロ…

「日ソ戦車戦の実相 ノモンハンの真実」 古是三春著

以前、このブログで、福井雄三著「『坂の上の雲』に隠された歴史の真実」という本を紹介しました。 http://d.hatena.ne.jp/santosh/20100111/1263211618 その本の中で、「ノモンハン事件」について、今まで公になることがなかったソ連時代の内部資料が最近に…

「『見えない資産』の大国・日本」 大塚文雄、R・モース、日下公人著

3週間ほど前に、大阪のジュンク堂で新刊として並んでいるのを見て、面白そうなので買って来ました。夜、家に帰ったあとに少しずつ読んでいたので、先に進んだり戻ったりでずいぶん時間がかかったのですが、一気に読めば、3時間程度で読めそうな本です。 大…

"touch truth"− サムスン スマートフォンのTVCF

ここのところ、テレビを見ていると、坂本龍一が出ているサムスンのスマートフォンのCFが、これでもかと、集中投下されているのが目につきます。 サムスンは、日本市場での家電製品からいったん手を引いていましたが、最もお得意の分野であるケータイから再…

「ヨーロッパの目 日本の目」 安西洋之著

数ヶ月前に読んだ本ですが、久しぶりに、あらためて引っ張り出して、ざっと読み返してみました。 この本のテーマは、日本人・日本企業が、欧州でビジネスをする、特に欧州で製品を売る、という視点から、そのために必要不可欠な欧州文化への適切な理解を啓蒙…

日経ビジネス 2010.2.15特集 「トヨタの危機 瀬戸際の品質ニッポン」

トヨタのリコール問題は、最近ずいぶんと世間をにぎわしていますが、私は正直それほどの問題だったのか疑問を感じています。プリウスのブレーキの件は、実際に事故が起こったわけでもなく、「フィーリングの問題」とも言われているようです。 一般に「品質問…

「甦る零戦 国産戦闘機 VS F22の攻防」 春原剛著

日本でも戦闘機の開発をやっている、というニュースをテレビ番組や新聞で見て、前から気になっていた本です。アマゾンで中古本が出てきたので、やっと購入して読みました。 この本がメインに扱っているのは、・日本の時期FX戦闘機を巡る、日本の希望するス…

「されど、愛しきソニー」 蓑宮武夫著

「元役員が本気で書いたソニー復活の劇的復活のシナリオ」というサブタイトルと、「寺島実郎氏推薦」という写真入りのオビを見て、これは凄いことが書いてあるのか、と思い買ってきたのですが、正直、マーケティングコピーが踊っているタイプの本でした。 著…

「ザ・クリスタルボール 売上と在庫のジレンマを解決する!」 エリヤフ・ゴールドラット著

先日、関空の本屋さんで、「在庫を大幅に減らしながら、利益を上げる!」と書かれたコピーに惑わされて購入し、欧州行きの飛行機の中で読んだ本です。 ゴールドラット氏の本は、TOC理論を読み物風に紹介した「ザ・ゴール」が有名で、私もずいぶん前に読み…

日経ビジネス2010.1.4号特集 「世界でポジションを取れ」 ポーター教授×柳井社長対談

日経ビジネスの新年号の対談記事で、ユニクロの柳井社長と、マイケル・ポーター教授の対談が出ていました。 ユニクロに関する記事は、年中マスコミをにぎわしているのですが、この記事を読んで感じたのは、ずいぶんと戦略がキレイに整理されてきたな、という…

シャンゼリゼ通りのトヨタショールーム

1月1日元旦のシャンゼリゼ通りは、いつもながら人であふれていました。 トヨタのショールームが開いていたので入ってみました。 入口にハイライトされて展示されていたのは、小型車「iQ」です。 なんと壁にも貼り付けられていました。 奥には、プリウスの…

「フレームワークを使いこなすための50問 なぜ経営戦略は機能しないのか?」 牧田幸裕著

経営戦略に関する教科書は多いですが、今まで読んだ本の中では、この本が一番わかりやすかったと思います。 単なるフレームワークの説明ではなく、その考え方を、どのタイミングで使うべきなのか、どのように誤解されやすいのか、正しく使えていない例ではど…

日経12月17日記事 「韓国企業 強さの秘密」 中

昨日に引き続いての特集記事です。 価格や、果敢な投資力だけではない、韓国ブランドの総合力について紹介されています。 サムスン電子が3月に発売した「LEDテレビ」は、液晶画面を照らす光源を蛍光管からLEDに切り替えた。画質と省電力性能が向上し、通常の…

日経12月16日記事 「韓国企業 強さの秘密」 上

今日の日経朝刊で、「韓国企業 強さの秘密」という特集記事が始まっています。 いつも紹介されるサムスンだけでなく、白物家電に強い「LG」も紹介されています。 「パナソニックには優れた環境技術があり、市場への浸透も早いだろう」と話すのは、白物家電…

「アクセンチュア流 逆転のグローバル戦略」西村裕二著

現在の日本企業を対象に書かれた本なので、我々がまさに喫緊の課題として認識しているテーマがとり挙げられています。グローバルに戦い、そして苦戦している、日本企業で勤務している人達には、実感を持って読むことができるでしょう。 一般に日本企業では常…

Samsung冷蔵庫 世界で40万台リコールの影響は?

SAMSUNGのサイドバイサイド大型冷蔵庫の40万台リコールという件が話題になっています。 2009年11月28日、北京科技報は韓国サムスン電子製の冷蔵庫が中国でもリコールされる見通しだと報じた。 10月29日、サムスン電子は「ジペル」ブランドの冷蔵庫に爆発の…

「なぜ日本の製造業は儲からないのか」 石川和幸著

非常に端的でわかりやすいタイトルの本です。 本文の内容も非常に明快で、構成もわかりやすいですし、各章の最後には、その章のポイントが箇条書きで整理されています。読む人のことをちゃんと考えて書いているな、ということがわかる本です。ビジネス本はみ…

日経ビジネス 2009.11.9特集 「価格崩壊の罪と罰 忍び寄る技術立国の危機」

先週の日経ビジネスの特集「カイゼンを壊せ」については、実際に紹介されていた事例は、カイゼンを壊すというより、むしろカイゼンをとことん実践している例ばかりではないか?と書きました。 今週の特集は、より問題の本質を突いているように思えます。 寡…

「セブン・イレブンの仕事術 一兵卒のビジネス戦記」 岩本浩治著

以前、京都駅南口 アバンティの本屋さんで、1/3ほど立ち読みしてそのままになっていたのですが、アマゾンで中古本を買って、今日の午後一気に読みました。 著者は、セブン・イレブンで、実際にOFC(オペレーションフィールドカウンセラー =経営指導・…

日経ビジネス2009.10.26 特集「カイゼンを壊せ」

日本企業におけるかつての強みであった「カイゼン」志向が、現在では昔ほどの強みにはなっていないのではないか、むしろ「カイゼン」に邁進しているうちに、周りの世界がひっくり返っているのではないか、ということを何度か書いてきました。 今週号の「日経…

なぜ欧州人とは話が噛み合わないのか?(続)

以前、このテーマで書いたことの続きです。http://d.hatena.ne.jp/santosh/20091013/1255448264 先日書いたことは、欧州人と話が噛み合わないことの背景として、議論の内容以前の問題として、まず前提となる基礎知識・基本認識(歴史、文化から一般常識まで…

「ブルー・オーシャン戦略」W・チャン・キム+レネ・モボルニュ著 (続)

「ブルー・オーシャン戦略」については、まだまだ書いておきたい内容があるので、続編です。「なるほど」と思った部分をピックアップしてみます。 ○戦略論は、レッドオーシャンでの競争を何よりも重視してきた。企業戦略は兵法に根ざしていている。・・・・ …

「ブルー・オーシャン戦略」W・チャン・キム+レネ・モボルニュ著

今年の夏休みに読んで、いたく感心した本です。 数年前から、この本が本屋に平積みになっていたのは知っていたのですが、「血みどろの既存市場ではなく、未開拓な市場(ブルーオーシャン)を創造すべき」などという紹介文の字面だけを見て、「そんなの言われ…

「日本「半導体」敗戦」 湯之上 隆著

一時は圧倒的に市場を押さえていた日本の半導体産業が、なぜここまで衰退したのか、について、前から興味があったので、読んでみました。 もともと私が素人目に考えていたのは、SAMSUNGなどの競合メーカーが、不況期にも戦略的に大型投資を行ったのに対し、…

「イタリア式ブランドビジネスの育て方」小林元著

普段行かない本屋さんで偶然見つけて買ってきました。字が大きく読みやすいので2時間ほどで読めてしまいました。 著者は、東レが開発した「エクセーヌ(日本名)」という極細合成繊維を欧州で販売するため、北イタリアに合弁会社をつくり、一からラグジュア…

「危機の経営 サムスンを世界一企業に変えた3つのイノベーション」畑村洋太郎+吉川良三著

続けてこちらもこの1週間に読んだ本です。 この本の共同執筆者である吉川さんは、94年からSAMSUNGの常務として、ものづくりの革新に取り組まれたそうです。書店の新刊コーナーでこの本を見つけ、迷うことなく買って帰りました。 グローバルの家電市場で仕事…